大阪市住民投票の前に知っておくべき5つの事実
「維新の会」は大阪市民を騙してきたのか!?
【事実④】
前回の住民投票の際、維新の会はグラフの目盛りをごまかしたり、都合の悪いデータを隠した詐欺パネルなどを使って大阪市民を騙していた。また、「だまされないでください!! 大阪維新の会は、大阪市をバラバラにしません」という詐欺ビラをばら撒いていたこともある。 維新の会が特異なのは、市民団体や学者から間違いを指摘された後も最後まで使い続けたことだ。こうした詐欺パネル(後述のリンク参照)は作成時のミスなどではない。大阪市民を騙すという確信犯的な悪意がなければ、こうしたパネルは作ることができない。
今回も松井はテレビ討論でグラフを見せながら、特別区の財政は大幅な黒字が続くと主張。出席者から「誰が作ったものなのか」と追及されると、「維新で勝手に作っているわけじゃない」と反論した。しかし、 市民が市に対し情報公開請求したところ、維新の会が作ったものであることが判明。
松井は以前「制度を見直すだけで、大阪市がなくなるというのは印象操作」と発言していたが、もちろん嘘である。維新の会が嘘、デマ、プロパガンダを流してきたというのは、「主張」でも「批判」でもなく「事実」である。
【事実⑤】
仮に「都構想」という名の大阪市解体がそれほどすばらしいものであるなら、大阪市民にそれをきちんと説明すればいいだけである。詐欺パネルを使う必要もないし、デマを流す必要もない。
世の中にはいろいろな政治的立場がある。維新の会が菅義偉や竹中平蔵とベタベタな関係で極端な新自由主義を唱えようが、それは自由である。
ただし、嘘やデマを世の中に垂れ流す自由はない。
議論が成り立たなくなるからだ。
【結論】
維新の会は、これまで確信犯的に大阪市民を騙してきた。
前回の住民投票の際、私は維新の会のタウンミーティングに参加したが、それは「催眠商法」そのものだった(以下、リンク参照)
あるニュース番組で30代後半の男性が「住民投票に関してはまったく正反対の主張があるので判断がつかない」と語っていた。甘ったれたことを言っていてはいけない。
これは大阪市の存続、ひいては日本の将来を決める投票でもあるのだ。
大事なことは自分の判断に責任を持つことだ。そのためにはまずは最小限の「事実」を確認することだ。
文:適菜 収(作家)
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